うつ病は、精神的なストレスや身体的ストレスが重なることなどにより、不眠や食欲不振、気分の落ち込み、何に対しても気力ややる気、楽しみが持てないなどの症状があらわれる精神疾患です。うつ病は、誰もがなる可能性のある身近な病気であり、うつ病で悩んでいる方は少なくありません。うつ病は放っておくと悪化しやすい病気でもあるため、早めに心療内科など専門の医療機関で治療をすることが重要です。この記事では、うつ病の特徴や治療法、治療の流れなどについて詳しくご説明します。

うつ病とは?
うつ病は気分障害のひとつで、強い気持ちの落ち込み、何をやってもやる気がでない・楽しむことができない、疲れやすい、眠れない、食欲がわかないなどの症状があらわれ、日常的にこのような症状が持続する疾患です。精神的ストレスや身体的ストレスなどにより、脳がうまく機能しなくなっている状態で、物事に対して否定的な考え方や見え方になるようになります。
うつ病の程度によって症状には個人差がありますが、うつ病が悪化すると、死ぬことを考えてしまうようになったり、実際に行動に移したりする症状があらわれることもあり、早期に適切な治療を行うことが重要です。
このような症状がある方はうつ病の可能性があります
うつ病の国際診断基準(ICD-10)を参考にすると、うつ病では以下のような症状がみられることがあります。あてはまるような症状が複数あり、日常的に持続している場合は、うつ病の可能性があるため、早めに医療機関で相談することをおすすめします。このような症状を放置しておくと、うつ病が悪化する可能性があります。
- 憂うつな気分、気分の落ち込みが一日中続く
- 疲れやすく、何に対してもやる気が起きない
- 何をしても楽しくない、興味がわかない
- 自分に価値がないと感じる
- 食欲がない
- 集中力や思考力が低下し、物事が決断できない
- 眠れない
- 死にたい、消えてしまいたいと思う
- いらいらする、怒りっぽくなる
うつ病治療のメリット
うつ病の治療には、以下のようなメリットがあります。
うつ病を正しく治療することができる
うつ病と同じ気分障害のひとつに、双極性障害(躁うつ病)があります。双極性障害はうつ病と似たような症状もありますが、うつ病とは治療法も異なるため、正しくうつ病を診断し、適切な治療を行うことが重要です。
うつ病の症状が改善する
うつ病は早期に適切な治療を行うことで、症状が改善する可能性があります。また、うつ病の症状が悪化するのを防ぐことが可能になります。快適な日常生活を取り戻すためにも、専門の医療機関で治療を行うことが重要です。
再発を予防できる
うつ病の治療を行うことにより、うつ病への理解が深まり、自分自身の状態の把握やうつ病が再発しないような適切な対処法を身に付けることができます。これにより、長期的なこころの健康を保つことが期待できます。
当院のうつ病治療の流れ

当院でのうつ病治療は、次のような流れで実施されます。
1 問診 | 患者さまの症状やライフスタイル、過去の病歴、現在服用されている薬などを詳しくお伺いし、正確にうつ病の診断を行います。 |
---|---|
2 治療方針の決定 | うつ病の治療には、薬物療法や精神療法などがあります。患者さまの症状や状況などに応じて、一人ひとりに合った治療方針を提案します。ご不明な点やご不安な点があれば何でもご相談ください。 |
3 治療 | 薬物療法や精神療法などにより治療を行います。治療中は、定期的に通院していただき、薬の効果や状態の変化などを確認します。必要に応じて精神療法(カウンセリング、認知行動療法など)を検討します。 |
4 治療後 | 治療により症状の改善がみられたあとも、再発を防ぐためのフォローアップを行います。 |
うつ病は早めの診断と治療が重要で、早期に適切な治療を行うことにより、うつ病の症状を軽減させることが可能です。当院では、患者さまお一人ひとりの症状や状況、ライフスタイルに応じた治療方針を提案させていただき、患者さまの回復を全力でサポートします。日常的に続く強い気分の落ち込みや、不安感、食欲不振、不眠など気になる症状がありましたら、お早めに当院にご相談ください。